マンション管理基礎知識
WISDOM
5.管理規約・使用細則
「マンションの憲法」とも言われる管理規約は、マンションというひとつの共同社会を、ルールにのっとり快適な生活の場としようとするものであり、マンションという財産を保全するための法律でもあります。
具体的には、管理組合の組織、運営、議決方法、義務違反者に対する処置などが書かれています。
管理規約について
管理規約で定める事項
区分所有者間の法律関係(共有持分割合や議決権の割合など)、 管理組合の業務処理方法(管理者の選任・権限や管理組合の運営など)、 区分所有者間の利害関係の調整(共用部分の使用方法や専有部分の使用制限など)、 有害行為の差し止めや損害賠償などの義務違反者に対する措置、などがあります。
管理規約はマンションに応じて皆でつくる
管理規約は、区分所有法にもとづいて、それぞれの管理組合がそのマンションに応じて作成します。入居と同時にスムーズな管理を行えるよう、新築のマンションでは、前もって管理会社が国土交通省が示すマンション標準管理規約を基にした管理規約を用意します。実際の生活に沿わない管理規約の事項が出てきた場合には、管理組合の総会で組合員総数と議決権総数の各4分の3以上の賛成により改正することができます。
使用細則について
管理組合の運営などを主な内容とする「管理規約」が“マンションの憲法”であるなら、「使用細則」はトラブルを未然に防ぎ、安全で快適なマンションライフをおくるための、いわば“ルールブック”のようなものです。
マンションのような共同住宅では、そこで生活する居住者が周りへの配慮を心掛け、管理規約や使用細則等のルールに基づいた行動が求められます。別シート別
居住者のマナーやルールの問題で取り上げられることとして、たとえば集会室やゴミ置き場といった共用施設の使い方、洗濯物を干す場所などさまざまですが、それはマンションの立地や構造・設備によっても、また居住者それぞれのライフスタイルによっても違いがあり、居住者一人ひとりのモラルや常識によるところが大きいといえます。